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バイク保険
バイクの基礎知識として、バイク保険についてご説明いたします。
1.種類
バイクの保険には、大別して次の3種類がある。
・自賠責保険
自動車損害賠償責任保険の略で、強制保険ともいわれる保険である。原動機付自転車を含むすべての自動車に法律で加入が義務づけられている。過失により他人を死傷させたときに金銭の補償が行われる。
自賠責保険は、被害者1名ごとに支払われる限度額が定められるので、1回の事故で被害者が2人以上いた場合でも、保険金が減額されることはない。
加入年数が多くなるほど保険料が安くなるので、あらかじめ複数年加入しておいたほうが、保険料を安く抑えられる。
・任意保険
対物賠償保険、対人賠償保険、搭乗者傷害保険、人身傷害保険、自損事故保険、無保険車傷害保険、車両保険などの種類がある。自賠責保険に上乗せするため、また、ライダーの補償や対物事故の賠償損害、バイク自体の補償など、自賠責保険で補償されない部分を補填するために、ライダーまたはバイクを所有する人が任意で加入する保険である。
・盗難保険
バイクが盗難にあったときに、補償を受けられる保険である。
2.手続方法
バイク保険の加入の手続は、保険会社の営業店か、取扱代理店で扱っている。また、最近はインターネット上でも手続できる。
新規購入の場合は、購入店で代理手続を行ってくれる場合がほとんどである。加入手続には、標識番号というバイクの車台番号が確認できる書類の用意が必要である。たとえば原動機付自転車標識交付証明書などである。
また、所有するバイクの排気量を変更した場合の保険の手続きは、排気量を変更することによって標識番号標も変わるので、標識番号標の変更手続きが必要となる。これは、登録区分が同じであれば、保険料の変更はない。
標識番号標の変更手続きをする際、必要なものは、自賠責保険証明書と、印鑑、新しいバイクの標識番号が確認できる書類の3点である。
新しいバイクの標識番号が確認できる書類とは、具体的に次のようなものである。
排気量250ccを超えるバイクは、小型二輪自動車というカテゴリとなるので、運輸支局、または運輸監理部の発行する自動車検査証返納証明書、輸出予定届出証明書、返納記載のある検査記録事項等証明書、解除事由証明書などである。
排気量125ccを超え、250cc以下のバイクは、検査対象外車の軽自動車となるので、運輸支局、または運輸監理部、または全国軽自動車協会連合会の発行する軽自動車届出済証返納証明書、軽自動車届出済証返納済確認書、解除事由証明書などである。
125cc以下の原付は、小型特殊自動車となるので、市区町村の発行する、軽自動車税廃車申告受付書、返納記載のある標職交付証明書、標識返納証明書、解除事由証明書 などである。
3.事故を起こした場合
バイクの運転で事故を起こして加害者となってしまった場合、3つの責任が生じる。3つの責任とは、行政上の責任、民事上の責任、そして刑事上の責任である。1件の事故で、行政上、民事上、刑事上の3方向から、それぞれ個別に責任を追及されるのである。
行政上の責任は、一定の基準でもって、公安委員会により運転免許の停止や、取り消し、反則金などの行政処分が行われるものである。運転免許の停止や取り消しの処分は、ライダーの過去3年間の交通違反や交通事故に対して所定の点数をつけるという点数制度によって管理され、合計点数が一定の基準に達した場合に行われる。
民事上の責任とは、賠償責任のことである。被害者と加害者の間の損害額の公平負担を図るために、刑事処罰で懲役や罰金が科されても、賠償責任が消えることはない。
刑事上の責任は、刑事処罰のことである。平成19年6月の法改正により、不注意によって自動車事故で人を死亡させた場合、「自動車運転過失致死罪」に該当し、7年以下の懲役・禁錮または100万円以下の罰金で処罰されることとなった。さらにこの改正で、平成13年に新設された危険運転致死傷罪の対象が、「四輪以上の自動車」から「自動車」となり、バイクも含まれることとなった。これは、アルコールなどの影響下の危険な運転で人を死亡させた場合、1年以上 15年以下の懲役に処せられるというものである。
4.自賠責保険
自賠責保険とは、自動車損害賠償責任保険の略である。別称、強制保険ともいわれおり、法律ですべての車両に加入が義務付けられている。保険対象は、対人賠償の補償に限られており、被害者の所有物や、自分自身への補償は、対象となっていない。
料金は、平成20年4月1日以降が始期日となる場合、50cc~125ccの原動機付自転車は、契約期間1年で6,960円、2年で8,790円、3年で 10,580円、4年で12,340円、5年で14,070円となっている。126cc~250ccの軽二輪は、契約期間1年で8,620円、2年で 12,080円、3年で15,470円、4年で18,790円、5年で22,050円となっている。250ccを超えるバイクは、契約期間1年で 9,280円、2年で13,400円、3年で17,450円となっている。
自賠責保険の被害者1名についての支払いの限度額は、死亡が3,000万円、傷害が120万円、神経系統・精神・胸腹部臓器に著しい障害を残して常時介護が必要な場合は、最高4,000万円まで、それ以外の後遺障害は、最高3,000万円となっている。
自賠責保険で保険金が支払われないケースもあるが、これは、被害者に10割の過失があった場合(無責事故)や、単独事故などの場合である。
自賠責保険をつけないで運転すると罰則があり、1年以下の懲役または50万円以下の罰金となり、違反点数6点で、免許停止の前歴がない場合は免許停止処分 30日となる。これは、自賠責保険に未加入の場合だけでなく、自賠責保険の証明書を不携帯でも罰則となるので、証明書を必ずバイクに携帯する必要がある。
5.任意保険
任意保険は、自賠責保険では対応していない、対人や、対物賠償、搭乗者傷害などを補償する保険である。また、自賠責保険の上乗せという目的もある。任意保険の内容は、次のようなものがある。
・対人賠償保険
バイク事故で他人を死傷させ、損害賠償責任を負った場合に、自賠責保険で補償される金額を超える損害賠償額について、保険金額を限度に支払われる。このほか、示談交渉費用や、損害防止軽減費用、権利保全行使費用、訴訟費用などは、実際にかかった費用が支払われる。
・対物賠償保険
バイク事故で他人の財物に損害を与え、損害賠償責任を負った場合に、損害賠償額から免責金額を差し引いた額について、保険金額を限度に支払われる。このほか、示談交渉費用や、損害防止軽減費用、権利保全行使費用、緊急措置費用、落下物取片づけ費用、争訟費用などは、実際にかかった費用が支払われる。
・搭乗者傷害保険
バイク事故でライダーや同乗者が死傷した場合に、死亡保険金、後遺障害保険金、医療保険金などが支払われる。事故日以後180日以内などの条件がある。
・人身傷害保険
バイク事故で、ライダーや同乗者が死傷した場合に、過失割合にかかわらず、保険金額を限度に実際の損害額を全額補償される。
・無保険車傷害保険
バイク事故でライダーや同乗者が死傷し、相手が無保険者で十分な補償が受けられない場合などに支払われる。搭乗者障害保険の金額を限度として支払われる。
このほかにも、保険会社によっては、対物超過修理費用や、弁護士費用等担保、他車運転危険担保、ファミリーバイクなどの特約がある。
任意保険の中には、事故だけでなく故障の場合にも対応する無料ロードサービスなどの付加サービスがあるものもある。任意保険を選ぶ際には、このようなサービスも選ぶポイントになる。他には、特約などの補償や料金、割引などが、選ぶときのポイントとなる。
6.盗難保険
バイク保険の任意保険では、車両保険が基本補償に入っていない場合が多い。また、特約による車両保険も、盗難による被害は対象外にしている場合もある。このような場合、盗難保険が有効である。
補償金額は、排気量・型式・年式によって違う。また、市場価格の90%などの上限価格がある。
なお、盗難保険は、バイクが盗難にあった際に、車両協定価格の限度内で、保険金が支払われる。金額は補償されるが、自分のバイク本体がかえってくるわけではない。補償されるのは、バイク本体の価格なので、自分でカスタムパーツなどを装着していた場合などは含まれない。盗難対策にも気を使う必要がある。
バイクの盗難対策としては、バイクに対する不審な動きに警報を出すイモビライザーを装備したり、バイクを固定するU字ロックやアームロックが普及している。また、常時駐車するスペースに監視カメラを設置し監視体制を整備したり、バイクカバーなどでバイク自体を隠して、車種などを特定させないなどの方法も有効である。
7.特約
バイク保険の任意保険には、次のような特約がある。
・対物超過修理費用
対物事故で、相手の自動車の修理費が補償される時価額を超えた場合に、自己負担した差額費用に対して、保険金が支払われる。
・弁護士費用等担保特約
被害事故にあい、事故の相手が損害賠償請求に応じない場合などにかかった弁護士費用や、法律相談費用に対して、保険金が支払われる。
・他車運転危険担保
家族以外から借りた他人のバイクで事故を起こした場合に、保険金が支払われる。補償されるのは、対人と対物に対してで、借りて事故を起こしたバ イクの車両自体は、補償の対象外である。
・ファミリーバイク特約
契約者の家族が所有するバイクをまとめて補償する特約である。対象となるのはバイクのみで、125cc以下の原動機付自転車と、50cc以下の三輪以上の自動車に限定する場合もある。
8.事故後の対応
事故を起こしてしまった場合、まず最初に、すみやかに警察に通報しなければならない。負傷者がいる場合は、応急処置、救急車の手配など、負傷者の救護を優先させなければならない。保険会社への連絡は、警察などへの届出の後、落ち着いてからでよい。
契約保険会社のスタッフは、事故の連絡を受け、事故関係者と連絡をとり、解決の方針をたてることになる。
契約保険会社のスタッフは、事故発生状況や損害物の調査を行い、損害額を確認し、事故の相手や修理工場、当人など、関係者と打ち合わせをする。このような手順をふんで、保険金請求書類の手配を行う。
この保険請求の手続きの中で、対人や対物事故における示談交渉は、通常、保険会社のスタッフが行う。交渉が難航し、複雑な交渉や調停、訴訟まで必要になった場合は、顧問弁護士による対応となることもある。
以上のような過程で、保険金が支払われることになる。
また、自賠責保険においては、被害者が直接、加害者の契約会社に請求できるという特徴がある。この場合は、被害者に重大な過失がある場合は、保険金が減額され、100パーセント被害者の責任で発生した事故は、無責事故といわれ、保険金の支払いの対象とはならない。
自賠責保険の支払いには時効があるのも注意が必要だ。加害者請求の場合は、被害者や病院などに損害賠償金を支払った日から2年以内が時効期限である。被害者請求の場合は、事故があった日から2年以内となる。
9.解約
バイクの自賠責保険は、次のような場合に解約できる。
原動機付自転車の場合は、ナンバープレートなどを市区町村に提出した場合である。この場合、市町村が発行する、解除事由証明書、軽自動車税廃車申告受付書、返納の記載のある標識交付証明書、標識返納証明書等標識番号標などの書類が必要である。
検査対象外の軽自動車としてのバイクは、ナンバープレートと軽自動車届出済証を軽自動車検査協会または運輸管理部、運輸支局、自動車検査登録事務所に提出した場合である。この場合、運輸管理部、運輸支局、自動車検査登録事務所、および全国軽自動車検査協会連合会の発行する解除事由証明書、軽自動車税廃車申告受付書、返納の記載のある標識交付証明書、標識返納証明書等標識番号標などの書類が必要である。
このほか、重複手配の場合も解約できる。これは、1台のバイクに2つ以上の契約がある場合、保険終期が早い契約を解約することができる。この場合、他の自賠責保険証明書や、自賠責共済証明書、またはその写しが必要である。
10.ロードサービス
バイク保険の任意保険には、無料サービスとして、ロードサービスが付帯しているものもある。
ロードサービスとは、バッテリーがあがってしまってエンジンが始動できない場合や、高速道路走行中のガス欠などを起こしてしまった場合、契約保険会社に連絡すれば、トラブルに対処してくれるというものである。
例えば、バッテリーがあがった場合、ケーブルをつないでエンジンスタートさせるバッテリージャンピング、ガス欠時の燃料補給(ガソリン代は負担)、各種オイル漏れ点検・補充、冷却水の補充、ボルト締め付け、各種バルブ部のヒューズ取替えなどがサービスにあげられる。
また、故障によってバイクが動かなくなった時、レッカーによって修理工場までけん引・移動するレッカーサービスもある。
さらに、ツーリングなど、旅行先でバイクが故障し、バイクを現地で修理依頼し、ライダー本人が現地で待機するような場合、宿泊費用サービスもロードサービスのひとつにある。旅先の故障では、待機せずに帰宅する場合は帰宅費用サービス、旅行を続行し、後に車両を現地に引き取りに行く場合の交通費を負担する車両引取りサービスなどもある。
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